節税

税務調査対応の秘訣 3:税務署が会社に来る!

銀行と税務署が苦手と言う社長が意外と多いものです。しかし、税務調査も日頃の心がけと事前の準備で怖いものではありません。

今月は、税務署から税務調査の連絡が来た場合の対応をご説明します。

税務署から調査の連絡が来た!

税務調査で税務署から事前の連絡が来る割合は、東京税理士会の資料では93%となっています。

さて、税務署から、「×月×日に税務調査に伺います」という連絡があった場合の対応です。

まず、悪いことをしているわけではないので、落ち着いて「調査官の氏名、担当部署」を聞きメモしましょう。調査官の部署により調査の目的、交渉の方法がだいたいわかります。

そして、「顧問税理士がおりますので、相談のうえ、日程をご連絡いたします」と答えます。

通常の調査は「一般調査」ですので、こちらの都合を言い日程を調整することは問題ではありません。

会社では、税理士事務所に連絡したら、税務署が来る前に、税理士と事前打ち合わせをします。税務調査の事前準備は、税理士の指示に従えば良いのですが、書類面では帳簿類の整備、領収書・請求書など証憑類の整理、給与台帳の整理等をします。調査官が証憑綴りをあけたときに、請求書にフ箋がついていたり、余計なメモが残っていないか確認し整理しておきます。

適正な税務申告をしているかどうかの証明は会社側にあります。ですから、誤解されないような帳簿の整備、根拠資料の整理(請求書、領収書、契約書)、給与台帳・源泉徴収簿の整理は不可欠です。

ポイントは、?取引の内容が紙で確認でき、?実際のお金の出入りをきちんと資料(通帳など)で証明できるようにしておきます。

また、社長や経理担当者の机のまわり、金庫、小口金庫、小切手帳などは誤解されないよう整理整頓しておきます。

さらに、税務上、気になる論点は、税務署に誤解をされないよう回答方法を確認し、リハーサルを行います。税務調査当日の席の座り方もここで決めておきます。

税務署側では、前月号で説明したように、事前に机上調査や準備調査をしてきますので、ある程度会社の情報をもっての会社訪問となります。

ですから会社側では社長、経理担当、会計事務所、三者の意識統一が必要なのです。

  • ポイント
  • 調査官の名前・部署を聞く
  • 税理士事務所へ連絡し、指示を受ける
  • 誤解されない書類整理
  • 税務上の論点整理
  • 税理士とリハーサル

さあ、調査当日です!

さお、調査当日になりました。税務調査官がきました。通常は、調査官はまず会社の概要を聞いてきます。通常は社長が答えることが多いです。ここで社長は、経理よりの質問については、社長が経理を得意でなければ、誤解されよう即答せず調べて答えましょう。

調査官は、会社の概要を聞きながら質問します。例えば、調査官が「最近は、客数は増えましたか?」と聞いて社長が「はい!」と答え、帳簿で売上が伸びていなければ、売上の計上漏れがないかという具合に、調査官は考えながら質問してきます。

次に調査官は社長の説明で気になる点や、税務上問題となることが多い事項を聞いてきます。売上の計上方法、貸倒れの方法、交際費と会議費の区別の基準、消費税の取り扱い、源泉税の計算方法などを聞いてきます。これについては、社長は無理して答えず、経理担当者や税理士が答えます。消費税や源泉所得税は会社が儲かっていなくとも課税の可能性があるので税務署は聞いてくるのです。

だいたい、こうしている内に昼食の時間になります。昼食については、会社と税務署は別にする方がベターです。そのとき社長は、税理士と午前中の反省をし、午後の対応を打ち合わせましょう。

成り行きで調査官と昼食を同席するときは過度に贅沢な寿司や弁当を取る必要はありません。昼食で税務調査の手加減はありません。個人の事業主では、調査官が弁当を出すと弁当代を出すこともあります。

さて、午後になりました。通常、現地での税務調査は2〜3日と限定されています。ですから午後からは、税務署でも要点を絞って、課税の可能性の高いところを重点的に調べてきます。状況をみて、社長は調査官に挨拶をして社用で外出しても構いません。

さて、税務調査もだいたい4〜5時頃で終了です。夕方、税務署が帰るときには、その日の講評を簡単に伺いましょう。調査官は多くの会社をみているので、課税の事ばかりでなく、会社の経営、経理にプラスの話も出てくることが多くあります。また、調査官の講評は明日の税務調査の準備にも役立ちます。

  • ポイント
  • 調査に協力する。でも余計な事は言わない。
  • 夕方、調査官に講評をしてもらう
  • 消費税の調査が多い(益金課税でない)
  • 対応は随時、税理士に相談する